か行の淡路弁
か
●〜かいや…@感嘆文として使われる。驚いたときなど、形容詞+「ん」+「かいや」の形で、あるいは、動詞+「ん」+「かいや」などの形で使われる。〜かよ、の意味。A時に、強い否定の意味で使われることもある。B相手に「〜するな」という禁止になることもある。A、Bのケースでは、前に続く言葉が「やる」「する」などの場合、それぞれ「やっ」「すっ」+「かいや」という発音になることもよくある。何故か、「あっかいや」という言葉で、「ダメだろうが」という否定の意味にもなる。
@ 例文:ほんだけきれいんかいや!(例文訳:そんなにも綺麗のかよ!)
例文:もう皆いっとったんかいや!わし一人だけず〜っとまっちょったのによ!(もうみんな既に出発してたのかよ!俺一人だけず〜っとまってたのにさ!)
A 例文:誰がこんな汚い川で泳ぐかいや!(例文訳:誰がこんな汚い川で泳ぐもんかよ!」
B 例文:おいや!ほんなんあっかいや!(例文訳:おい!そんなのはダメだろうが!)
例文:こら、そんなん普通すっかいや!(こら、普通そんな事しないだろうが!)
@ 例文:ほんだけきれいんかいや!(例文訳:そんなにも綺麗のかよ!)
例文:もう皆いっとったんかいや!わし一人だけず〜っとまっちょったのによ!(もうみんな既に出発してたのかよ!俺一人だけず〜っとまってたのにさ!)
A 例文:誰がこんな汚い川で泳ぐかいや!(例文訳:誰がこんな汚い川で泳ぐもんかよ!」
B 例文:おいや!ほんなんあっかいや!(例文訳:おい!そんなのはダメだろうが!)
例文:こら、そんなん普通すっかいや!(こら、普通そんな事しないだろうが!)
● がい…大変・とても。形容詞などの前について、形容詞を修飾する。また、「がいな」+名詞の形で、「すごい・大きい・(人の数などが)多い」という意味にもなる。
例文:こないだなぁ、がいにでっかーい魚つってんけどな、糸切れて逃がしてしもとら。(例文訳:この間ね、とってもでかい魚を釣ったんだけどね、糸が切れて逃がしてしまったよ)
例文:祭り見にいってんけんど、がいな人でよ、こらあかんおもて、すぐかえってきとら。(例文訳:お祭り見にいったんだけど、すごい(たくさんの)人でね、こりゃ、ダメだ、と思って、すぐに帰ってきたよ。)
例文:こないだなぁ、がいにでっかーい魚つってんけどな、糸切れて逃がしてしもとら。(例文訳:この間ね、とってもでかい魚を釣ったんだけどね、糸が切れて逃がしてしまったよ)
例文:祭り見にいってんけんど、がいな人でよ、こらあかんおもて、すぐかえってきとら。(例文訳:お祭り見にいったんだけど、すごい(たくさんの)人でね、こりゃ、ダメだ、と思って、すぐに帰ってきたよ。)
● がしゃがしゃ…子供などがじっとせずにいる様。否定的な意味で使われる。
例文:子供ゆーたら、がしゃがしゃしよんぞな。(例文訳:子供といえば、じっとすることができずに動き回っているもんだよね。)
例文2:がしゃがしゃすんな!(訳:落ち着きなく動き回るな!)
例文:子供ゆーたら、がしゃがしゃしよんぞな。(例文訳:子供といえば、じっとすることができずに動き回っているもんだよね。)
例文2:がしゃがしゃすんな!(訳:落ち着きなく動き回るな!)
● かっつける(かつける、かちつける、ともいう)…(動詞)投げつける。投げてぶつける。
例文:あすこの悪がきに石かつけられて、コブできとんねよ。(例文訳:あそこの悪がきに石ぶつけられて、コブができてるんだよ。)
例文:あすこの悪がきに石かつけられて、コブできとんねよ。(例文訳:あそこの悪がきに石ぶつけられて、コブができてるんだよ。)
● かみ…大阪・神戸など、上方のこと。反対に、「しも」という場合は徳島のことを指す場合がある。
例文:この土日、ちょっとかみのほう遊びにいかへんけ?(例文訳:この土日、上方のほうへ遊びにいかないか?)
例文:この土日、ちょっとかみのほう遊びにいかへんけ?(例文訳:この土日、上方のほうへ遊びにいかないか?)
● カンピンタン…お米、糊など、もともと水気、粘性のあったものが乾いてカチカチになった様。
例文:この米いつのんな?カンピンタンなっとんでぇか!(例文訳:このゴハン、いつのだよ?カチカチになってるじゃないか!)
例文:この米いつのんな?カンピンタンなっとんでぇか!(例文訳:このゴハン、いつのだよ?カチカチになってるじゃないか!)
き
● きしょかええ…(形容詞)気持ちいい。気分がいい。(対義語として、きしょかわるい、とはいわない。この場合はきしょくわるいを使う)
● きもちゃええ…(形容詞)気持ちいい。気分がいい。(対義語として、きもちゃわるいとはいわない。この場合は気持ちわるいを使う)
● きゃーって…(副詞)「きばって」の発音が変化したもの。主に年寄りが、「きばって〜やれ!」などと言う際にこういう発音になる。意味は「がんばって」「気合をいれて」。
例文:きゃーってメシくわな、力でぇへんねぞ。(例文訳:頑張ってメシを(たくさん)食べないと、力がでないんだぞ)
例文:きゃーってメシくわな、力でぇへんねぞ。(例文訳:頑張ってメシを(たくさん)食べないと、力がでないんだぞ)
● ぎょぉ…(吐くときの言葉)おぇえ。嘔吐。「ぎょぉする」「ぎょぉゆ(言)う」で「嘔吐する」という意味になる。
例文:ほんないっぺんにメシくうたらぎょぉゆうぞ。(例文訳:そんなに一度にゴハンを食べたら「おぇえ」と言うぞ{吐いてしまうぞ}。)
例文:ほんないっぺんにメシくうたらぎょぉゆうぞ。(例文訳:そんなに一度にゴハンを食べたら「おぇえ」と言うぞ{吐いてしまうぞ}。)
く
け
● 〜け?…疑問文の文末につける。〜か?〜なのか?の意。場面、あるいは発音の仕方などによっては、目上の人に使うと失礼にあたることもある。親しみをこめて目上の人に使うこともできるが、通常、同等〜目下の人に向かって使う。
例文:おまえもう晩メシくたんけ?(例文訳:おまえ、もう晩ゴハン食ったのか?)
例文:おまえもう晩メシくたんけ?(例文訳:おまえ、もう晩ゴハン食ったのか?)
● げっとこ(げび、げっとくそ、ともいう)…(名詞)ビリ。ドンケツ。(競争などでの)最下位。
例文:うちの息子やげっとこやってよ、かっこわるさよ。(例文訳:うちの息子なんて最下位でね、カッコ悪くってな。)
例文:うちの息子やげっとこやってよ、かっこわるさよ。(例文訳:うちの息子なんて最下位でね、カッコ悪くってな。)
● 〜けりゃ…形容詞を否定する形で使用される。〜なもんかよ。淡路弁形容詞の語幹+「けりゃ」という形で用いられるのが一般的。例:きたなけりゃ。しんどけりゃ。
例文:こんなもんのどこが楽しけりゃ!(例文訳:こんなものの、どこが楽しいもんかよ!)
例文:こんなもんのどこが楽しけりゃ!(例文訳:こんなものの、どこが楽しいもんかよ!)
● けんど…接続詞としてはたらく。〜けど、〜だけどの意。これ単体では使われるのはまれで、(その場合は、「そやけど」、「ほやけど」などが使われる)通常は動詞の完了形+「けんど」という形で使われるのが一般的。
例文:もうメシくった(んや)けんど、なんや腹へっとーわ。(例文訳:もうゴハンたべたんだけど、なんだかおなかがすいているな)
例文:もうメシくった(んや)けんど、なんや腹へっとーわ。(例文訳:もうゴハンたべたんだけど、なんだかおなかがすいているな)
こ
● こそばす…(動詞)(誰かを)くすぐる。
例文:おいや、ほないこそばすんいやてや!めちゃくそこそばいやんけ!(例文:おい、そんなにもくすぐ(られ)るのはイヤなんだよ!とてもくすぐったいじゃないか!)
例文:おいや、ほないこそばすんいやてや!めちゃくそこそばいやんけ!(例文:おい、そんなにもくすぐ(られ)るのはイヤなんだよ!とてもくすぐったいじゃないか!)
● こそばい…こそばゆい。くすぐったいの意。面映いの意で使われることもまれにある。
例文:この前先生にほめられてんけどな、なんや、こそばいわ。(例文訳:この間先生に褒められたんだけどね、なんとも面映いよ。)
例文:こそばいよって、さわんなって!(例文訳:くすぐったいから触るなって!)
例文:この前先生にほめられてんけどな、なんや、こそばいわ。(例文訳:この間先生に褒められたんだけどね、なんとも面映いよ。)
例文:こそばいよって、さわんなって!(例文訳:くすぐったいから触るなって!)
● こそばーい…こそばいと同じ。口語ではよく見られ、こそばいよりも強意の意味がこもる。