さて、ここからは淡路弁で普段使われる言葉を、会話形式であらわしてゆくことにより、より深く、わかりやすく、淡路島弁をお伝えしてゆきたいと思います。
個人的に、語学の勉強は日常会話、会話形式で行われるものを覚えてゆくことが一番の近道ではないかと思っています。そこで、いくつかのシチュエーションで使用される日常会話を淡路弁で行うことにより、より早く淡路弁を学習者の皆様に身につけてもらおう、というのが本コーナーの目的です。
AとBの二人によりやりとりされるこれらの日常会話を身につければ、あなたも淡路弁の習得がぐっと容易になるはずです。(・・っていうか、淡路島外から淡路島にやってきて、コミュニケーションでそこまで困っている人がいるかどうかは疑問ですが・・・。まあ、バカバカしいですが、一応一つの企画ということで、笑ってみてやってください。そして、勉強する気がある人は、一度トライして、学校や職場などで使ってみてください。)
この日常会話レッスンのコーナーもよりさまざまなシチュエーションを加筆してゆきたいと思います。
● 会話
A:「おう、おはよう。」
B:「おはようさん。今日はがいにさぶいなぁ~。」
A:「ほやのぉ。今日や朝、来しな水溜りこおっとったで。」
B:「まじで?・・さぶいおもたわ~・・。」
A:「ちょっと走って体ぬくめよけ?」
B:「いやじゃ、ほんなん。なんぼさぶても、しんどいんはええわ。」
A:「ほんなんいよるよって、ふとっとんやぞ!」
B:「ほっとけや・・」
● 会話訳
A:「おう、おはよう。」
B:「おはようさん。今日はとっても寒いなぁ~。」
A:「そうだなあ。今日なんて朝、やってくる途中水溜りが凍っていたぞ。」
B:「マジで?・・寒いと思ったよ~・・。」
A:「ちょっと走って体あっためようか?」
B:「いやだって、そんなの。いくら寒くても、しんどいのはいやだよ。」
A:「そんなこと言っているから(おまえは)太っているんだぞ!」
B:「ほっといてくれよ・・」
● 会話
A:「どないしょ・・・」
B:「なんや、なにびびっとんのな?」
A:「いや、今日までに提出してくれ、ゆわれとった書類、まだやってへんねや」
B:「おいや、おまえ、それまじでやばいって」
A:「ほんなんオマエにいわれんでもわあっとら。・・・どないしょ。」
B:「よっしゃ、ほんだら、今日オマエがまわらなあかんとこオレがちょっとまわっといたろ。ほのかわり、今度メシおごれよ。」
A:「まじでえ?!ホンマありがとよ!マックでも、すきやでも、吉牛でも、すきなんつれてったら!」
B:「なんかっしょら!焼肉じゃ!ほやな~。大公でえぇわ。」
A:「・・・・・・。しゃないのぉ・・・」
● 会話訳
A:「どうしよう・・・」
B:「なんだ、何をびびっているんだ?」
A:「いや、今日までに提出してくれ、って言われていた書類をまだやってないんだ」
B:「えぇ~、おまえ、それまじでやばいって」
A:「そんなこと、オマエにいわれなくてもわかっているよ。・・・どうしよう。」
B:「よし、それなら、今日オマエがまわらないといけない所、オレがちょっとまわっておいてやろう。そのかわり、今度メシおごれよ。」
A:「まじでえ?!本当にありがとうな!マクドナルドでも、すきやでも、吉牛でも、すきな所連れて行ってやるよ!」
B:「なに言ってるんだよ!焼肉だ!そうだな~。大公でいいよ。」
A:「・・・・・・。仕方ないなぁ・・・」
※大公:淡路島にある美味しい焼肉屋さん。値段も手ごろだが、高いメニューは高い!恐らく、Bはこの後とっても高い肉を頼むつもりなのでしょう。
● 会話
A:「オッス。」
B:「なぁ、昨日の夜やいよった映画みた?」
A:「え?なんかおもろいんやいよったんけ?」
B:「なんや、おまえみてないんかいや。メッチャおもろかってんぞ、ほら、スピルバーグのんよ」
A:「あ~!!あれ、昨日かいや!!昨日わぇ用事あってよ。おばんとおんじゃん連れて、かみの方いっとったんやって!」
B:「ほうか~。ほらしゃあないなぁ。まぁまた近いうちにレンタルでもしよるやろよって、みてみぃや。」
A:「おぉ、わあったわ。ほんだら、今日の帰り、早速ウェーブよってくら。」
● 会話訳
A:「オッス。」
B:「なぁ、昨日の夜やってた映画みた?」
A:「え?なんかおもしろいのやってたのか?」
B:「なんだ、おまえみてないのかよ。すごく面白かったんだぞ、ほら、スピルバーグのヤツだよ。」
A:「あ~!!あれ、昨日かよ!!昨日オレ用事があってな。おばあさんとおじいさんを連れて、大阪の方へいってたんだって!」
B:「そうか~。それはしかたがないなぁ。まぁまた近いうちにレンタルでもやっているから、みてみろよ。」
A:「おぉ、わかったよ。じゃあ、今日の帰り、早速ウェーブよってくるよ。」
※ウェーブ:淡路島にあるレンタルビデオ屋さん。
● 会話
A:「今日はお手柔らかにお願いします。」
B:「うん、えぇよ。あんまり高いんはやめといたら。可愛そうやもんな」
A:「・・結局大公かぁ~・・。まぁえぇわ、久しぶりやし、俺もちょっとええのんたのもか。」
(メニューを見る。店員がやってきてオーダーをとる。)
B:「あ~、すんません。ほな、おれ、これにするわ。この9000円のやつ。」
A:「・・・ほな、僕はこっちの2500円のやつを。」
B:「あれ、オマエほんな安いんでえぇんけ?ちょっとええのんたのもかゆうとったのによ。」
A:「ん?・・おぉ、ええねて。おれ、これすっきゃもん。」
B:「ホンマけ。まぁえぇけどよ。」
A:(・・・ゼニたりっかな・・・)
● 会話訳
A:「今日はお手柔らかにお願いします。」
B:「うん、いいよ。あんまり高いのはやめといてやるよ。可愛そうだもんな」
A:「・・結局大公かぁ~・・。まぁいいや、久しぶりだし、俺もちょっといいやつを頼もうか。」
(メニューを見る。店員がやってきてオーダーをとる。)
B:「あ~、すんません。じゃあ、おれ、これにするよ。この9000円のやつ。」
A:「・・・じゃあ、僕はこっちの2500円のやつを。」
B:「あれ、オマエそんな安いやつでいいのか?ちょっといいのを頼もうかって言っていたのに。」
A:「ん?・・おぉ、いいんだって。おれ、これが好きだから。」
B:「本当か。まぁいいけどよ。」
A:(・・・金足りるかな・・・)
● 会話
A:「なぁ、こないだ貸したマンガ読んだけ?」
B:「おぉ、読んだよ。アレ、めっちゃおもろいな。」
A:「そうだぁ!!あれホンマおもろいだぁ!オレの友達もオススメのやっちゃねん。」
B:「もうちょっとかしとってくれっけ?」
A:「おお、えぇぞ。ほのかわり500円な。」
B:「ゼニとるんかいや!ほんな高いんやったらいらんわ!」
A:「わあったわ!ほな1000円でえぇわ。」
B:「増えとおやんけ!」
● 会話訳
A:「なぁ、こないだ貸したマンガ読んだか?」
B:「おぉ、読んだよ。アレ、メチャメチャおもしろいな。」
A:「そうだろ!!あれ本当に面白いだろ!オレの友達もオススメのマンガなんだ。」
B:「もうちょっとかしといてくれるか?」
A:「おお、いいぞ。そのかわり500円な。」
B:「金とるのかよ!そんな高いのならいらねぇよ!」
A:「わかったよ!じゃあ1000円でいいよ。」
B:「増えてるじゃねぇか!」
● 会話
A:「はよあの○○物産の見積もりだしてくれや」
B:「え?あの見積もり、月末でもええんちゃうんですか?」
A:「ほんなトロいことしよってどなっしゃ!先方ははよ決めてほしがっとんねぞ!」
B:「ホンマですか、ほやけどあと期限まで三週間以上ありますよ。」
A:「なんくさったことよんのな!ええからはよしとけよ!」
B:「はい、すみません…(月末でええわゆーたんあんたやろがぃ!)」
● 会話訳
A:「早くあの○○物産の見積もりだしてくれよ」
B:「え?あの見積もり、月末でもいいんじゃないんですか?」
A:「そんなゆっくりしててどうするんだ!先方は早く決めてほしがっているんだぞ!」
B:「本当ですか、だけどあと期限まで三週間以上ありますよ。」
A:「何をばかげたことを言っているんだ!いいから早くしといてくれよ!」
B:「はい、すみません…(月末でいいよ、ってゆったのはあんただろうが!)